Research

研究分野

  • 移動体の安全運転支援およびナビゲーションに関する研究
  • 農業分野における環境情報モニタリングに関する研究


技術要素

  • 位置特定
  • HMI(Human Machine Interface)
  • センシング

プラットフォーム指向に基づいて研究を遂行している[1]。本プラットフォームはアプリケーションと要素技術は独立であり、独立に進化する。アプリケーションでは移動体の安全運転支援とナビゲーションに関する研究を行っている。要素技術では情報通信、位置特定、HMI、センシング、データベースなどに関する研究を行っている。

マーカ型車両位置特定システム M-CubITS

近年、安全運転支援システム(DSSS; Driving Safety Support Systems)や先進安全自動車(ASV; Advanced Safety Vehicle)などの研究が多く行われている.これらを支える技術としてリアルタイムでシームレスな情報通信技術とリアルタイムで高精度な位置特定技術が重要であり,通信により転送される情報の中で自車の位置・速度・方向は重要なパラメータである.

● M-CubITS(エムキュービッツ)

下記の図に示すように,M-CubITS(M-Sequence Multimodal Markers for ITS)はM-CubITS素子をM系列に従って通行区分線上,路側帯,路側,駐車場,通路等に配置し,ユーザのカメラでM-CubITS素子の並びを検出し,M系列上でのチップ特定を行い,M-CubITS素子からカメラの位置と方向を特定し,地図上に表示する位置特定システムである.

ハンドル型電動車いすにおける危険検出

本システムは電動車いす,超小型EV(Electric Vehicle)等の転倒・転落防止のための危険検出システムである。単眼カメラから入力された時系列画像を用いて対象物の高さを推定し,対象物が危険であるか否かを判定する.そして,危険であると判定した場合,利用者(高齢者)へ警告提示を行うシステムである.下記の図は危険検出の例である.

指示位置指向自動車用WYSIWYASナビゲーション

ナビゲーションに必要なのは自位置情報ではなく,右左折などの案内を表示する位置(以下,指示位置)情報であり,ナビゲーションに自位置情報を使わず指示位置情報のみを用いることで,カメラの設置角の厳密な固定は必要なくなる.自動車を用いたオンライン実験により,様々なカメラの設置角においても直感的に分かりやすいWYSIWYASナビゲーションが可能であることを示している.下記の図がその例である.

● WYSIWYASとは[1]

理解や解釈を必要としない直感的で分かりやすいナビゲーションの基本設計概念として、What You See Is What You Are Suggested (見たままにお進み下さい)の頭文字をとって、「WYSIWYAS (ウィジィウィアス)」が提案されている。

KOSEN版ウェザーステーション

KOSEN版ウェザーステーション(Weather Station; WS)は局所地域(田んぼやハウス毎など)の気象情報を定期的に取得し、気象データをクラウドサーバへ転送する。そして、クラウドサーバは気象データを蓄積し、ユーザ(農業従事者)が必要とする情報を提供する。

無人航空機による農業用環境情報モニタリング

近年、農業分野では人手不足が解決すべき重要な課題の一つである.このような問題を解決するためにUAVの利活用が盛んに行われている.本システムはUAVが定期的な自律飛行しながらセンシング(生育状況把握,鳥獣検出及び追い払い,環境情報収集など)を行い,ホームに戻ってくる.そして,UAVのバッテリを自動充電しながらセンシング情報をサーバに転送する.本研究では,主にセンシング(鳥獣検出及び追い払い,環境情報収集)と自動充電に関する研究を行っている.

トマト収穫ロボット

トマト収穫ロボットはハウス内を自律走行しながらKinectを用いてトマト検出と位置特定を行う。そして、アームでトマトを収穫する。

参考文献

[1] 長谷川孝明, "ITSプラットフォーム“EUPITS”~具体化に向けて~" 電子情報通信学会技術研究報告, ITS2003-26, pp.29-34, 2003.